名乗るほどの者ではありません
公開日:
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最終更新日:2018/04/16
日記

大雪の朝、家内を見送り小屋の下屋でタバコをぷかぷか。
遠くの狭い市道では軽トラと軽乗用車がすれ違っていた。
ゆっくりすれ違う様子に、まだ除雪前の道路は大変そう。
軽トラはそのまま通り過ぎて行くも、軽乗用車が動かない。
変だな、軽乗用車は傾いてるようにみえるし。
運転席ドアが開いて女の人が降りた。
車の前を見ると、また、車に乗った。
車は動かない、また、ドアが開きオロオロしてる様子。
開いたドアから子どもの泣き声が聞こえたような。
親子だなあ、どうやら雪ツボにはまったようだ。
どうするんだろう?
自力では脱出できないと諦めたのだろうか?
助けをもとめ向かいの家に歩いて行くのが見えた。
が、家には誰もいない様子でトボトボ車に戻ってきた。
行き交う車は親子の前をそのまま通り過ぎてゆく。
誰も助けようとしない、さぞかし困ってるだろう。
様子見はこの辺にして、私の出番しかないだろう。
つなぎに着替え、牽引ワイヤー、スコップを積みトラクター
で向かう。途中3台の車とすれ違う、薄情なやつらだ。
考えてみれば、オレも職場出勤時代はこんなだったかな?
なんて思いながら。
到着してみると前輪左側が見事に土側溝にハマってる。
後輪右側は浮いてるし。
すみませんとお母さん。
見事に落ちましたねえと私。
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引き上げる自信がないが、やってみるしかない。
牽引ワイヤーをトラクターと軽乗用車に取り付ける。
車をバックに入れて運転してみますか?とお母さん。
いや、離れて見ててくださいと私。
トラクターの大輪は雪を噛まないでむなしく空回り。
じゃあ、バックに入れて運転してみてください。
ハンドルをまっすぐに直してください。と指示。
わかりましたとお母さん。
さて、再度の挑戦、が、やはり空回り。
トラクターを一旦バックさせ違う箇所で踏ん張る。
タイヤが雪を噛んだ、徐々に引っ張るのが分かる。
よっしゃよっしゃ、その調子。
無事、引き上げることに成功。
安堵したお母さん、私は近くの団地に住む○○と申します。
後で、お礼に伺います、お名前を教えてくださいと言う。
「いやいや、名乗る程の者ではありません」と私。
「それでは気がすみません、どうかお名前を」とお母さん。
どこかの芝居で聞いたことにあるようなやりとが続く。
大雪の寒いなか、親子が立ってる。
名乗らないと終わりそうもないので○○ですと答える。
ありがとうございましたとお母さん。
気を付けてやー! 親子が乗った車を見送る私。
視界もきかぬほどの大雪、朝の思わぬ出来事でした。
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